検索

人材協について

会長コラム

2026年01月05日

最初の一歩

このコラムは、3か月ごとに出来事を振り返りながら書いています。

この3か月を振り返って、社会的に大きな注目を集めた出来事の一つとして、日本史上初となる女性首相の誕生ではないでしょうか。

正直なところ、私は自分の生涯で日本に女性首相が誕生するとは夢にも思っていませんでした。バブル崩壊後のいわゆる「失われた年月」を経てきた日本社会において、多くの人が一つの転換点として受け止めた出来事だったのではないかと思います。

特に印象的だったのは、党総裁就任時のあの言葉です。「ワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります!」 この発言は流行語大賞にも選ばれるなど大きな話題となりましたが、同時に賛否両論を巻き起こしました。「ジェンダーの多様性」を象徴する立場にありながら、「働くこと」に対する強いメッセージが示されたことで、さまざまな受け止め方が生まれたのだと思います。

しかし、いつの時代も変化の時には摩擦が起き、対立が生まれるものです。その結果として議論が深まり、物事の精度が上がっていく。つまり、変化において最も重要なのは、その「最初の一歩」を踏み出す勇気です。巨大な車輪を動かす時、最初は重く苦しいものですが、ひとたび回り始めればその勢いは衰えません。この一歩を自ら踏み出し、形にする。それこそがリーダーシップの本質なのだと、改めて教えられた気がします。

また、あの発言は多くの議論を呼ぶことを前提とした、強いメッセージだったのではないかとも感じています。結果として、働き方や労働制度のあり方について、改めて考えるきっかけを社会全体に投げかけたと言えるでしょう。この言葉を起点に、一律の考え方だけでなく、個々の意欲や状況に目を向ける議論が進んでいくことを期待しています。

私が20代の頃、ワークライフバランスやハラスメントという言葉は存在しませんでした。

毎日、日付が変わるまで働くことも珍しくなかった時代です。もちろん、それが絶対的に良かったとは思いませんし、今の時代に同じ働き方を求めることが正しいとも思っていません。ただ、最近、若いビジネスパーソンから「もっと働きたい、成長したいのに、制度の壁があって働けない」という声を聞くたびに、深刻な人材不足を憂う世の中との逆行に、強い違和感を覚えるのです。

日本という国の屋台骨は今、構造的な不安を数多く抱えています。 こうした苦境を乗り越えるには、トップ(一家の主)の奮闘だけでなく、国民(家族)も共に汗をかくことで、結束を強めていく必要があるのではないでしょうか。

新しいリーダーが示した「最初の一歩」。それが、私たち一人ひとりが「どう働き、どう力を発揮していくのか」を問い直す、大きなきっかけになることを期待しています。

海の上にある岩の上に立ち手を広げてポーズをとる会長さんのお写真

11月に壱岐島に行ってきました。海が沖縄以上の透明度でした

一般社団法人日本人材紹介事業協会
(略称「人材協」)事務局へのお問合せ

各協議会からのご案内

※協議会へのご参加は人材協会員であることが必要です